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日本晴れ

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うわぁぁぁ、楽しそうっ!!

ヨシコがおいしいコロッケを食べに行こうというので、またまた比良へ。電車から見る比良は田に水が入り、青々とした苗が風になびいている。来るたびに変化する里山の景色。我が隊の目的は変わらぬ里山の味、ほっとすていしょん比良。駅の改札口を出ると、思わぬ光景に出くわした。

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このどこかに母ちゃんがいるよ。そうおっしゃるのはヤマカワ父さん。眼鏡のむこう、細く優しい目が、眩しさと楽しさでさらに細くなる。大津市の自然家族事業、親子家族で自然に学び、自然を楽しむ里の日として、25組のご家族が、北比良グループや、ボランティアスタッフの指導のもと、田植えに精を出していたのです。ヤマカワ父さんに聞くと、募集は25家族に対し、270名ほどの応募があったとか。田植えから刈り入れ体験まで、家族で年間5000円という安さにも驚きましたが、何よりも子どもに自然を体験させたい親子が多くいることに、嬉しさいっぱいです。

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でもよく見ると、子どもだけでなく大人も田植えが初めてなのだ。それはそれは好きなとこから田植えがはじまり、それを見つめる指導者ヤマカワ母さんは、とにかく植わったらええねん的にあたたかく見守られます。その昔、苗のあるところまでで今年の田植え終了っ!と言った男気満点のN翁の気風が比良にはあるのでしょうか。

パンツ持ってきているからドロドロになってもいいよーっ、という母の声を聞いて、その子どもは喜んでどろんこになり、苗を丁寧に植えていく。また違うお母さんの背中をよくみると、乳飲み子を背中に背負いながら参加されている方も。北比良グループのサワさんは、80歳を越えられているとは思えない動きで、どんどん植えられる。あぁ、たくましきは母なり。

新聞社のサトウさんにもバッタリ。いつもの笑顔で、今の季節が最高だからいい写真を撮るんだよーっと言いながら、また田んぼの方へ。ほっとすていしょんの横では比良に住む、沢ガニや、カエル、ヤゴ、イモリなどの水生生物が水槽にいて、それを見た子どもたちの目が輝く。そんな子どもたちにヤマカワ父さんが、カエル捕まえたら、持ってかえってくれー。夜になったら喧しくてかなわんねんと、笑いながらお願いするのだ。

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あの~、地元の方ですか~?ほっとすていしょん比良で、コロッケ定食と、米粉ピザをいただき、お腹いっぱいで「迷いの森」を歩いていると、自動車の中から不動産の営業マンに声をかけられる。どうやら道に迷われているらしく、ある雑誌の編集者Fさん2号発見ではないか。すると地元ではありませんが、地元の人のようにこの森は分かりますっ!とヨシコが自信満々に道案内。すっかり感謝されながら、車のテールランプを見送った。

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はじめて比良を訪れたのは去年の11月。この森は冬にむけ葉を落とし、木々の間から空がずっと見えていた。それが今はどうだ。鬱蒼とした森になり、爽やかな新緑の道にときたま放たれる濃密な花の香り。そして小さな世界で繰り返される生と死。アリが生を終えた昆虫を巣まで運び、ふたたび新たな生命に受け継いでいく。木々の間を鳥が鳴き、ヨシコの携帯から着信音である獣のガオーっ!ガオーっ!という音が鳴る。電話の主は、ギャラリーskogのマダムさま。さっそくskogにお邪魔すると、どうぞとばかりコロッケをいただいた。

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そこからはマダムの情熱コース。さっそく近くの草庭さんに連れて行ってくださいます。指物、桶物、刳り物、挽き物と、工芸についてお勉強。このようにマダムはとにかく比良の素敵なところを見て欲しいと、すぐに飛んでいくのです。そして草庭さんから一歩出ると、あら、そう言えばここは百間堤が近いわねぇ、ぜひ見て欲しいのよ~。行くわよっ!いやいや、マダム。前回、連れて行ってくださいましたよ。あら、そうだった?お見送りくださいました草庭さんも、大笑い。

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さぁ、雲ひとつない比良の空の下で、様々な土地から集まった人が、心をこめて手と足で植えた苗は、これから多くの困難を乗り越える。あっち向いたり、こっち向いたり、水の中に落ち込んでしまったり、一箇所に集まって何やら窮屈そうだったり、ひとりだけ立派にそそり立ったり。それは機械ではなく、人間だからこそ。今は秩序なき苗も、少しずつ大きくなって、風雨の数だけその関係は近くなり、皆で風にゆられる楽しい秋がやってくる。今日、植えた苗は「日本晴れ」という品種。収穫の季節には、またたくさんの人がやって来るだろう。そのとき誰もが感じる比良にふさわしい名前なのだ。

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かんじる比良」カテゴリの記事

コメント

まったりし隊さん

百軒堤の近くに行くと、誰かれなしに教えたくなるんですよー。
まったりし隊さんをご案内した時は春浅い頃
かんじる比良のときは芽吹きの美しい時
そして今は新緑ムンムンの時

私の中のベストスポットなものでつい・・
エヘへ・・。

投稿: skog | 2008年5月18日 (日) 08時48分

季節とともに表情を変えるのは、百間堤もそうですよね。
次回、散歩してみます!

何よりも天日干しのお米とキャンドルありがとうございましたっ!
もうおいしく完食です!

投稿: セカチノフ | 2008年5月18日 (日) 22時49分

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