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白ひげ浜にスペイン人が攻めてきた

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大阪から滋賀に入る。列車のトビラが開くたびにセミの声や、トンビの雄姿、ほどよい暑さが車内を満たし心地よい。山をなでる雲の陰影は、山の起伏を映し出しながら、その下を行く旅人の束の間の憩いになる。ボクはその風景が大好きだ。夏の入道雲の下、昼食にと訪れた比良の稲はすくすくと育っていた。

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何ちゅう作業工程や!現場監督にむかって比良の防風工事の作業員が毒づく。そうや、わしは鬼や、熱中症にでもなればいい!そう言いながらもこの現場は仲良くやっている雰囲気が伝わってくる。それにしても熱中症には点滴は効くなぁ、本当に元気になるで。アホ、一番ええのはスーパードライと、芋焼酎に限る。え?スーパー焼酎?アンタ、熱中症か?話がめちゃくちゃやで。よし、今度、皆で点滴してスーパードライのんで、芋焼酎飲んで作業をしよう。アカン、電車来たで。ほら、左手出して合図や。そんな比良は今日ものんびりだ。

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近江高島から自転車を借りて散歩する。乙女ヶ池ではサギが水面を見つめ、蝶が舞い、トンボが滑空する。ヨシコは自転車を降りて、カメラをむける。セミの鳴く声だけがこの空間を支配して、暑さをより深いものにしてくれる。

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白ひげ浜を今年の淡水浴に選んだ理由は簡単だ。いつも乗車する湖西線がちょうどトンネルで、このあたりを秘密の隠れ家のごとく隠しているから興味がわいたのだ。琵琶湖に入ると水温が暖かい部分と、冷たい部分が複雑に交差し、それは水と油の関係のごとく交じり合うことはない。湖面を水鳥が群れをなして南下し、水面下ではモロコがウロコをキラキラとさせる。おいしそう。バシャ!バシャ!と音がするので振り向くと、ヨシコが溺れている。大丈夫かと聞くと、泳いでいたという。

琵琶湖は潮風ではないので、カラダがベタベタせずに気持ちよいが、ヨシコの息継ぎの顔が恐ろしい。今日買ったばかりの水着を着たヨシコだが、プールですぐに唇が紫色になるタイプだから小1時間ほどであがってしまう。木陰でかたむけるビールの味は格別で、ヨシコが昼寝のかたわら再び琵琶湖へ。もぐっていると様々な湖魚に遇い、ナマズのようなものもいたのだが、息が切れると簡単にカラダが湖底から湖面へと引き剥がされてしまう。昼寝も終わったヨシコの元に帰ると、アンタぐらいだよ、クロールで泳ぎまわっている人、と言われてしまう。

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泳ぎまくったので今度はこぎまくって鵜川ファームへ。針畑郷在住のKさんが毎週木曜日パンを販売されている場所でもあるので、興味があったのだ。こんな遠くまで来られているんだなぁと自転車をこぎながら、針畑郷に思いをはせる。そういえば今度、草刈りがあるみたいだなぁと考えながらファームに着くとレジのおばさん方が白いイヌに夢中。稲が風のカタチをつくる中、ぷりっぷり!のプチトマトと湖魚の佃煮を買う。晩酌対策はバッチリだ。

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晩御飯は「ほっとすていしょん比良」のお惣菜をメインにいただく。何故かとなりにはスペイン語を話す集団が。我らは自転車だが、彼らは自動車。自動車からは大音量でスパニッシュな音楽がこぼれだす。ここはスペインだろうかと、酔ったアタマが想像する。すると琵琶湖が地中海に見えてきた。向こうにともる灯火は、昔旅した対岸のアフリカ大陸、タンジェの港。ヨシコよ、ここはアンダルシアだよ。そう言いたくなるも、彼女はシャワーを浴びにテントを離れていた。するとスペイン人?が、HANABI!と叫びだす。見ると近江舞子の方角に、美しい日本の花火が舞い上がる。あぁ、やっぱり日本だよ。日本が最高だよ。地中海はみるみると琵琶湖に姿を変え、伊吹山に反射する花火の光が、南からの炸裂音とともに艶やかに夜を締めくくる。月が雲の隙間から顔をのぞかせ、ボクたちは眠りについた。

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寝癖たっぷりヨシコの前に、朝日がのぼる。テントが蒸し風呂状態になる前に撤収。自転車にまたがり、新旭町の方へとこぎだした。

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