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口福

Koucha1

ふぅ。落ち着くなぁ。

仕事納めの後、ふたりで紅茶をいただく。それは四川紅茶。ヨシコが学んでいる中国茶の先生からいただいた紅茶なのだが、最高に美味しいのである。ふたりしてお茶を飲む時間を過ごすというのが、好き。そこには言葉はいらないのだ。ふふふ、と笑うだけで満ち足りる、のんびりとした時間。

Koucha2

中国の正月、つまり旧正月にむけて、ボクたちが年末大掃除をするように、竃(かまど)の掃除から始めるそうな。ヨシコは中国茶とともにそのような風習を何年も勉強している。その知識を飲みながら話してくれるとあって、ボクはこの時間が好きなのだ。

それによると中国では年末に竃(かまど)の掃除する日から正月まで、火の神様は天に帰るとか。そのとき、人々は竃に飴(あめ)を供える。すると火の神様は天にその人の家について甘い報告をしてくれるのです。

その神様の人間性にククク、と笑い、ズズズッと紅茶をすする。その紅茶は四川の冬の新茶がたっぷりでとっても甘い。そもそも甘いものは口に福が入るという「口福」でもあります。つまり、おいしいものを食べた時の幸せを表す中国語であり、食から得られる「幸福」なわけです。

Koucha3

今年の締めは〆張鶴。純米吟醸の一升瓶を持ち帰る。仕事を終えていよいよ正月を迎えるにあたり、ヨシコは台所でオリジナルソングを歌っている。

はぁぁぁ、掃除も終わってない~♪あるのは酒と愛だけ~♪

一升瓶は一生飲めたらいいのになぁと思いながら、その歌詞に惚れ惚れする。ヨシコよ、素敵な歌を歌うではないかと言うと、

父ちゃん、「浅き川も深く渡れ」だよ。

それはどういう意味かね。

その言葉通りの意味だよ、案ずるな。

最近、剣客商売ばかり読んでいるので気持ちは侍のヨシコ。つまり、余計はことは聞くなということであろう。しかし、その言葉を考えてみると、「誠実であれ」ということではないだろうか。ヨシコは本当に何事にも真剣、誠実な人である。

そしてその夜。

ヨシコがヨガをやっている。真剣、誠実な彼女は、昔、ヴォイストレーニングを重ねていた名残であろう。閉切った襖(ふすま)の向こうからフシュー!フシュー!という激しい呼吸が聞こえる。どうやら、腹式呼吸が身につきすぎて、肺活量がとんでもないことになっているらしい。

フシュー!フシュー!

ヨシコよ、ヨガってそんなに激しいものなの?

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