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梅園と中国茶

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空の下でお茶会をしましょう。

今日は青天。ヨシコをお茶に誘おうと思うも、長年の付き合いの中で、ただでヨシコを空の下に連れ出すのは難しいと知っている。

ヨシコよ、今日はお隣の万博公園は無料で入場できて、かつ屋台とかいっぱい出ているみたいだよ。

ん?屋台?行く。

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トルコのアイス、ドンドルマ。

万博公園の中の屋台に懐かしい味を見つけた。トルコのアイスは粘着性があっておいしく、よくのびるが故に、アイスを渡すときのパフォーマンスもおもしろいものがある。ヨシコは大喜び。そのよくのびる秘密は野生のラン科植物の球根を乾燥させて粉末にした「サレップ」を混ぜてアイスクリーム状にしているからなのだ。

ドンドルマは数年前、友だちと二人でトルコを旅し、アンタルヤという街で食べたのが最初。トルコの通貨リラは当時暴落しており、今は海外通貨で預金しているんだよと言うトルコ人の宿近く、地中海に夕陽が溶け込む時間に食べたっけ。そこからアルマリスへ抜け、夜空の下、マット一枚で夜を明かし、船でギリシャ領、ロードス島へ渡ったものだ。

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それでは空の下、花茶をいただきましょう。

公園を歩いていると梅園があったので、その下にMPI オールウェザーブランケットを広げる。このシートは断熱がすごくて雨上がりの野外では本当に重宝する。ヨシコは中国茶器を持参して、さっそく桃の花茶を入れてくれる。梅の花の香りとともにいただくお茶は、何とも贅沢なものだ。

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お次は春の黄金貴。

この青茶は本当に美味い。階下のパン屋さんのクッキーとともにいただくと、これまた何とも言えないのんびりとした時間が過ぎていく。茶杯の裏には「風清」の印。台湾茶器の名器、風清堂の白磁蓋碗と知る。今日は風も気持ちよい。巷では献金や汚職について云々のニュースで賑わうが、風清弊絶と行かぬものか。政治家よ、お茶を濁している場合ではないぞよ。

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綺麗な空。

梅の香りの中でのお茶会は、日本人で良かったなぁと思える瞬間でもある。四季のある国はそうあるものではない。梅園を愛でる人たちは皆にこやか。その中には、盲目のおばさんを連れた人がいて、これは白い梅の花ですよと言う。するとその盲目のおばさんは嬉しそうに鼻の近くに梅の花を手繰り寄せ、匂いを味わい喜ばれるのです。

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中国茶は何度でも。

小さなやかんと、トランギアのアルコールバーナーがあれば、何度でも湯を沸かし、中国茶を味える。最初は香り豊なお茶が、今度は旨みあるお茶へ。その変化もまた楽しいものだ。

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寝転んでいると梅の花は空を渡る。

風が運ぶ白い花びらは、ボクのお腹の上へ、帽子へと舞い降りる。ヨシコは金柑を食べながら鬼平犯科帳を読んでいる。池波正太郎の鬼平犯科帳には様々な盗賊が出てくる。簔火(みのひ)の喜之助や、血頭の丹兵衛。密偵では小房の粂八などなど。ヨシコもすっかりその気。

ヨチュオさん、わたしもそう呼ばれた時代があってねぇ。それはスケバン刑事が流行っていた時代。キョウちゃんが「ビー玉のお京」って呼ばれていたっけ。

ヨシコは何て呼ばれていたのかね。

「BB弾のおよし」だよ。BB弾が道端に転がっていた時代だよ。

それは無鉄砲な名前だねぇ。

ボクもそう言いながら、流行った空気銃はルパン好きが故にワルサーP38を愛用、そしてダイ・ハードが上映されるや、ベレッタM92Fが欲しくなったっけ。

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森の空中観察路。

ソラードは、木々を上から見ることができる。安産目指してよく歩くヨシコは、気持ちよく歩ける場所を探している。街中は排気ガスがすごくて、どうもよくない。家の裏であるこの万博公園は、木々も多く、歩くには幾分かいいのだ。

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今はツバキが満開で、その中には「祝の盃」という品種もあっておもしろい。木蓮もいよいよ咲き始めようとし、桜も芽が大きくなってきた。土の上は柔らかく、木々の根本には苔が密集し、オオイヌノフグリや、生まれたての若い雑草が風に揺れている。少し寒い風の中にも春はすでにあって、並木の梢で鳥がさえずり謳歌しているのだ。比良ではそろそろ雲雀だなぁ。

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さてそろそろ小さくとも楽しい我が家へ帰りましょう。

梅園の上を鳥が飛ぶ。この広い公園には多くの家族連れ。子どもたちは走っているだけで楽しそう。ヨシコのお腹の子は、ヨシコがドヤサー!ドヤサー!と叫ぶと、手足をバタつかせて、踊りだす。それは衝撃となってボクの手にも伝わってくる。

この子がこの公園を走る日も、もうすぐだろう。

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