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2009年10月

新・農業人フェア

Sin1

なぜ、自然農法を選択されたのですか。

美味しいからです。

会場につめかけた若者の質問に、農家のおじさんは当然のように答えた。それを聞いたボクは、これほど腑に落ちる答えはないと、衝撃を受けた。

やれ、カラダによい。環境によい。地球に優しい云々。

ボクは少々頭でっかちで、自然農法、有機農法に関する書物を読むものだが、そんな様々な薀蓄を聞くよりも、「食べたら分かる、美味しいから」というシンプルな原動力こそ、忘れがちなものだった。

Sin2

また自然農法をされているその人は、先の石油の高騰時でもほとんど影響を受けなかったと言う。化石燃料を原料とする肥料代は年間1万円ほど。ハウスにおける暖房など、他に依存しない形態で行う農業は、自分で未来を描くことができるのであろう。また、直売という販売形態をとることで、お客さんの喜ぶ顔が直接見れることの幸せ、口コミのおかげで海外からの安価な農作物にも対抗できているという報告だった。

Sin3

少し興味があって参加したこの新・農業人フェアは、若者や家族連れでいっぱいだった。皆、農業に関心があったり、移住を考えていたり、新規就農を考えていたりと、ブースは熱気に包まれている。会場であるスカイビルから梅田の駅前開発を見ると、真っ白は灰塵が、赤いクレーンに導かれるように、空へと上がる。この会場では、スピーカーから大地に根ざす暮らしが叫ばれている一方、ガラスの向こう側では、突貫工事、高層ビル群が霞んで見える。ボクの目と耳は、相反する刺激を受けて、混乱してしまった。

Sin4

帰宅すると、生野菜が食べられない八百屋の大将が、何と生野菜を食べているではないか。「甘なが」が熟し、赤くなったものは市場で売れないと、農家のおじさんが、無料でやるから持って帰れと言われたらしい。八百屋さんは、見た目判断で、そんな赤くて辛いもん、食えるかと言うと、農家のおじさんは、アホ、めっちゃ甘いんやと返す。もし、辛かったら承知せんへんぞと言いながら八百屋さんが口にしたところ、めっちゃ甘い、これもらうとなったわけである。

Sin5

大将はレジを打ちながら言う。ほんでな、甘くて気に入ったから、次の日ももらいに行ったんや。そしたら今度は金とりよったと笑う。その農家さんも、無農薬。「美味しいもの」は、生野菜を食べれない八百屋も買うのだと、あらためて考えさせられた。

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1日比良の日写真展

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すみません、「しゃもじ」ありませんか?

ほっとママが真顔で受付の職員さんに聞いている。明らかに事務員であるその職員さんは、自らのデスクを見渡すも、ファイルが多いその上に、ましてやデスクの引き出しに、筆記用具はあれど「しゃもじ」があるはずがない。ボクはその光景がとても滑稽なものに見えて何だか楽しい1日が始まったことを感じた。

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さて、その「しゃもじ事件」の前にも、比良の新米の炊きたてを味わってもらうわよー!と意気込んでいた我らが「ほっとすていしょん比良」の皆さんは、米はあれど炊飯ジャーを忘れたことに気づいて右往左往。その後、何とか炊飯ジャーも用意できた、米も炊けた、うーん、いい香り、さぁ、味わって・・・あれ?しゃもじがない!ということになったらしい。

そんなドタバタとした雰囲気ではじまった「かんじる比良」の出張イベント「1日比良の日」。私たちも写真展の依頼をいただいて参加させていただきました。

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ヨシコリが「おっぱいくれー」と、ぐずりだす。

他の写真家さんの展示の準備も任せていただいたのだが、ヨシコとヨシコリが授乳のために退散。ひとりでせっせと準備するも時間オーバー。横ではすでにワークショップが始まっていて、和気藹々。

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うまーい!

skogのエツコさんが、むすさんの「むしぱん」を全種類買い求めてくださっていたので、ありがたくいただき、堪能。手作りの優しい味が、口いっぱいに広がります。中に入っている芋も美味しい!そのむすさんの「むしぱん」は大好評、開始から1時間で完売してしまいました。

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ブログの効果は恐ろしい。

ほっとらいんさんのヨシ笛とギターの音色を聞きながら、他に参加されている皆さんのところを回っていると、皆さんヨシコリのことを知っていたり、ボクが酔っ払いであることがばれていたりして、あらためて「ブログを公開しているということってこういうことなのね」、と思う。

さっそく比良水さんの、唐唐や、ホタテのヒモキムチを試食させていただくと、これはビールでしょ!と思ってしまう。梅干キムチは帰宅後、ご飯のおともにいただくと、これまた絶品!ほどよい辛さのあとに甘さがやってきました。

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おいしいものをよく知っておられるのでしょう。

ほっとすていしょん比良のスタッフの方は、ほっとママを残し、そんなキムチへ殺到中。その間の接客をskogのカズオさんが嫌な顔ひとつせずされていたのがおもしろい。このようなイベントを通じ、お客さんはもちろんのこと、「かんじる比良」参加者同士の交流もまたすすむのです。

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まったりし隊の写真展。

さて今回の写真展も、ヨシコが撮影したモノクロ14点と、カラー7点に、ボクが文章をつけるといういつものスタイルで、4月の比良におけるお祭りを写し出した「ハレ(非日常)」と、ふだんの生活である「ケ(日常)」を、興味ある「食」を中心に展示しました。服部さんと加藤さんの素敵な風景写真と、ほっとママが比良から摘んできたススキや草花と相まって、比良の空気感をこの場所に持ってこれたのではないでしょうか。

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そんな1日比良の日もあっと言う間に終了です。

片付けを始めようとしていると、北比良の古老、モリさんがわざわざ訪ねて来てくださいました。もちろん「ほっとすいていしょん比良」へ直行です。その後、比良のお祭りの写真などを見ていただきながら、個人的に聞きたかった比良の歴史について質問したところ、色々と教えていただけました。

何度も書いているように、比良の歴史や民俗学の資料は非常に少ない。しかし、モリさんの深く細やかな話を聞いていると、逆のこともまた言えるのではないかと思えてくる。比良では歴史ハイキングを毎年開催できるように、このようなことを語り継げる人が幾人もいるので、未だ文字としてまとめる必要がないからではないかという思いである。

そこから片付けをすすめ、写真を展示していたボードを裏返すと、南比良のふるさと絵屏風が出てきた。何だか、北比良と南比良がここでも対立しているみたいで、可笑しくなる。その絵屏風をよく見ると、同時開催されているはずの北比良の神輿が描かれていない。何だかこういうの、好きだなぁ。北比良の人は、南比良など知らぬ存ぜぬ、南比良の人は、北比良など知らぬ存ぜぬって感じで。

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ヨシコリは何でも知っている。

イベント中、ヨシコリは泣き言ひとつ言わず、黙ってヨシコやボクの動きを見ては考えて行動していたように思う。ヨシコは色々な本や雑誌で赤ちゃんのサインを読み取るべきとあるけれど、赤ちゃんのほうが親のサインを読み取る達人なのだから、 敵うわけがないと言う。もっと気楽にやるわと笑ってる。

最後の締めのとき、ヨシコリはエツコさんの腕の中で粗相をしたのだけれど、次は電車でブリブリ、う○こをするんやぞとカズオさんが言い聞かす。

さぁ、帰ろう。山科から電車に飛び乗って大阪へ。電車が動き出すなり、ブリブリブリブリ。ここならいいんでしょ?とばかり、ヨシコリはニヤリと笑う。

ヨシコリはやっぱり何でも知っている。

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ミリバールとフレイバー

Flavor1

はっ!ここはどこ?

こんにちわ。昨日、神様に「家でゆっくりお母さんとのおっぱいタイムを楽しみたい」とお願いしたヨシコリです。

Flavor2

でも、目覚めてみると、この風景。

家の天井が風で飛んで行ってしまったのか。いや、どう考えても家ではありません。

Flavor3

うーん、思い出せ。思い出せ。

確か、寝ぼけている間にお母さんが何か準備していたところまで記憶にはあるのだが・・・。

Flavor4

でも、何だか気持ちいいー!

公園でオムツの交換、最高ー!こんな朝ならいいよね。

Flavor5

今日は、ミリバールギャラリーまでやって来ました。

荒井葉子・金子京美・川上喜子 EXHIBITION [ FLAVOR(フレイバー) ]の観賞が目的です。聞くところによると、お父さんの高校時代からの友人だとか。それぞれの個性が持つフレイバー(風味、趣、味わい)を、楽しませていただきました!皆様も今月24日までですから、ぜひ。

そしてミリバールのオクヤマさんは影から「ヨシコリちゃーん、ヨシコリちゃーん」と小声で呼んでくれます。わたしは嬉しくなってにっこり笑ってしまいました。

Flavor6

ふんふん!

おいしい料理を待つ顔は、親子一緒とお父さんが笑います。ミリバールのランチはとっても美味しいようで、早く歯が生えてこないかなぁと、今から楽しみです。はぁぁ、豚肉噛み切りたいわぁ。厨房のウチベさんは、旧日本兵のような顔に。いつかオススメの生ギネスビールをグビグビ飲みに行きたいと思います。

Flavor7

でも今は、やっぱり風呂上りの母乳でしょ!

ぷふぁぁあ!

このフレイバーがたまりませんわ。

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ロハスフェスタ

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なっ、何故だ。

こんにちわ。趣味がおっぱいのヨシコリです。

昨日、お父さんが大仏さまに誓って「明日は家でゆっくりする」と言ったのに、地ビールがあるという噂を聞きつけるなり、大仏さまを裏切り、飛び出してしまいました。

もう、お父さんったら。信じられない。

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やって来たのはロハスフェスタ。

2日連続、万博公園です。昨日とうって変わって、人、人、人。もうわたしフラフラです。木陰でゆっくりさせてください。

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あら、お父さん、何をお読みなの?

どれどれ環境社会学(嘉田由紀子 著)ね。琵琶湖博物館の冨江家のことや、第6章の自然の中の遊び(生物多様性と子どもたち)が気になるわ。今はまだ読めないけれど、いつかきっと理解してみせる!

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ロハスって何なの?

「Lifestyle of health and sustainability(健康と持続可能な社会に配慮したライフスタイル)」なのかも知れないけど、高速道路1000円をいいことに、名古屋や横浜、各県から大阪までわざわざ車でお越しのご様子。いつもより公園のまわりはびっしり渋滞で、排気ガスがすごいです。ゲホゲホ。お父さんが車道を通らない抜け道を見つけてくれたからいいものの、健康と社会に配慮して欲しいわ。はぁ、わたしはやっぱり「Mm」のほうがいい。

えっ?「Mm」知らないの?

Mother's milk(母乳)に決まっているじゃない!

Rohasfesta5

あぁ、神様。

明日こそ、家でゆっくりお母さんとのおっぱいタイムを楽しみたいの。どうかお願いします。

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生後396ヶ月

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とうとう生後396ヶ月になりました。

こんにちわ。最近、風呂上りが奈良の「せんとくん」にそっくりなヨシコリです。実は、今日、お父さんの誕生日。

10月10日生まれ、33歳、ぞろ目です。

何とわたしの体重も5.55kg、ぞろ目です。

何と(710年)大きな平城京。

あっ、すみません。「せんとくん」にそっくりなだけについ。

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あれ?休日なのに人がいない。

お母さんは、乳母車(プスプス)を押して散歩に連れて行ってくれます。いつもなら賑やかな万博公園も、高速道路1000円の効果でしょうか。ガラガラです。

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うーん。緑の匂いが気持ちいいぃ。

するとどこからか、肉が焼ける匂いが漂ってきます。お父さんに聞くとBBQ(バーベキュー)の匂いだよ、と教えてくれました。BBQって何だろう。何でも知っている若者代表、お母さんに聞いて見ると。

B(ババーン!と)

B(バケツ一杯)

Q(食っちゃうぞ!)

という意味だと教えてくれました。

Birthday4

お母さんが食いしん坊なら、お父さんは酔っ払いです。

さっそく誕生日だからと言ってカナダのビール、トラディショナルエールに舌鼓。お母さんは、その内容量341mlという細かい表示に興味津々。わたしはおっぱいが欲しくて仕方がありません。

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自然のこえ 命のかたち-カナダ先住民の生みだす美

人がいないことをいいことに、館内へ。わたしが泣いても安心と考えたのでしょう。いつの間にやらわたしは疲れ果て、夢の中へ。お父さんとお母さんはその間、ゆっくりとイヌイットと北西海岸先住民のアートや彼らの文化を堪能されたようです。

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お父さん、お誕生日おめでとう。

でも、明日は家でゆっくりしようね。お母さんとのおっぱいタイムを楽しみたいの。大仏さまに誓ってお願いね。

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薪割り

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どうせなら、かの地へ。

心身ともにリフレッシュすべく、最寄り駅で行き先を思案する。ヨシコと目を合わせ、やっぱり行きますかと、湖西線。比良駅の改札を前に、ヨシコリに切符を持たせてみる。するとヨシコリはその小さな手でしっかりと切符を持ち、そのまま駅員さんに渡すではないか。駅員さんのありがとうの言葉を背に、いつもの場所へ向かうと、玄関に「かんじる比良2009秋」のポスターが貼られていた。

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比良の空の下で、比良の空のポスターを。

縁あって今回のポスターも去年の秋に引き続き、ヨシコの写真が使われることとなった。必然的に、ポスターの中を歩く男は、わたしとなるわけだが、いつも同じ服を着ているので、何だが恥ずかしくなる。しかも大津市の目立つところに数箇所、貼られるらしく、このポスターを見て当日、足を運んでいただけたら、きっとこのポスターよりも清々しい気持ちになれることだろう。

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もし明日、死ぬならば最後に何を食べますか?

わたしは「ほっとすていしょん比良」のご飯を食べるわと言いながら、ヨシコは2ヶ月ぶりのコロッケ定食と、米粉ピザに舌鼓。ヨシコリのために、さっと布団を用意してくださった、ほっとママはじめ、スタッフの皆様に感謝。生野菜の食べられない八百屋さんの話で盛り上がる中、ガラガラ!とトビラが開いたと思えば、skogのカズオさんがわざわざ迎えに来てくださった。それを見たヨシコがヨシコリに、

比良のおじいちゃん来てくれたでー。

と言うと、カズオさんは、

やかましい!と笑う。

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ヨシコとヨシコリを乗せた車は走り去る。

ボクはひとり、比良を歩く。10月17日の「1日比良の日」というイベントで写真展を開催するのだが、これまたヨシコの写真に言葉をつけなくてはならぬ。刈られた田んぼを見ながら、今のボクの心境にそっくりだなぁと思う。今まで随分、比良を言葉にしてきたが、 まだまだ言葉にせよと駆られるのだ。

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さて樹下神社が綺麗に生まれ変われば、天満宮もそれに負けじと工事中。北比良と南比良のにらみ合いはそんなところにも現れているのだが、今やにらみ合いというよりも、切磋琢磨しているように思えてくる。その心意気を存分に味わえる4月のお祭りは、来年こそ、両比良同時開催であって欲しいものである。

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蜂の巣退治に行こう。

カズオさんに連れられて、さっそく退治にむかう。聞くと、薪割りをする場所で、よく蜂を見かけるそうな。問題の蜂の巣に、5m先から噴射された殺虫剤が命中するも、蜂は出てこず。きっと外出中なんだろうなぁ、だってまだ夕刻だもの。そして蜂は黒いものめがけて襲ってくるので、白の服でむかうのが基本と聞いたことがある。みれば、カズオさんは白髪、白シャツ、白ズボン。完璧ではないか。

ひと段落して、カズオさんはいつもの落ち着いた声で言う。

薪、1本割ろうか。

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気持ちよすぎる。

深い緑の空気の中で、薪割り斧を振りかざし、重力とともに振り下ろすと、スコーン!と真っ二つ。割れたのは薪か、それとも心のもやもやか。薪1本と言っていたのだが、気持ちよい汗とともに、それ次も!と丸太を抱え込む。しかし、次の1本が曲者だった。

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楔泥棒。

あまりにも堅く、いやむしろ柔軟であるために、斧では割ることができず、楔を打ち込んでいく。何本もの楔をくわえても、俺は割れねぇぞと言わんばかりの薪を相手に、2人で格闘する。陽が傾き、夜の虫の声に変わろうとするころまで、カンカンと金属音を響かせ、それでもダメならばと、チェーンソーをひっぱりだす。

Makiwari6

そろそろ帰ろうか。

気がつくとギャラリーskogから横の小道にオレンジ色の光がこぼれている。その中では、ヨシコとヨシコリ、エツコさんが2人の帰りを待っていた。心地よい疲労感とともに車上の人となり、目指すはキンキンに冷えたビール。琵琶湖には中秋の名月が、さらさらと音をたてて映る。夜はすっかり比良を飲み込んで、湖西線の電車の窓の連なりだけが、近江舞子へと向かっていった。

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朝の風景

Ranning

朝、出かけようと靴を履いていると、後ろからヨシコの声がする。

父ちゃん。

なんだい。

今日から寒くなるから、もっと温かな格好をしていけば?シャツをもう一枚着るなり、長ズボンにするなり、そうじゃないと風邪をひいちゃうよ。

おぉ、そんな心配をしてくれているのかと振り向く。

するとヨシコリを抱いたヨシコが立っているのだが、どうしても気になるので言っておいた。

Ranning2

寒さを心配してくれるヨシコよ。

お前はなぜ、タンクトップ1枚なのだ、と。

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