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梅小路蒸気機関車館

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京都駅から程近く。

梅小路公園では、梅が咲き、桜が花開く準備をしている。わが娘は相変わらず頭上に展開する四季の営みに興味なく、這い蹲るように様々な石と戯れては、「石ー!石ー!どうじょ~(どうぞ~)」と、マイペースぶりを発揮する。

さて、本日はもちろん石を集めに来たのではなく、日ごろ、機関車トーマス大図鑑を愛読するがゆえに、寝言にまでトーマスの名前を呼ぶわが子に、それならば本物を見せてやろうではないかと、背負子を担いでやってきたのが…。

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梅小路蒸気機関車館。

ヨシコリのためだと言いながら、実は自分が一番楽しみにしていたのかも知れず、鼻息荒く、SLの雄姿を眺める。ヨシコは、隣の駅弁屋さんに一直線。

北陸本線米原~木ノ本間を「SL北びわこ号」として、春秋冬に臨時運転をしているC56型160号機は、1986年、当時、奈良は帯解に住んでいた幼少の私の前に現れた「SL大和路号」そのもので、遠くから煙が見えたかと思えば、巨大な車輪と轟音が目の前を駆け抜けたことを今でも記憶している。そして機関車に牽引される客車に乗った家族連れをうらやましく眺めながら、友人とともに田んぼの畦から、手を振ったものである。

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SLスチーム号(C612)

この梅小路蒸気機関車館では、わずか1kmほどをバックで行って正向きで戻ってくるだけだが、SLの体験乗車が出来るのである。出発の際には、大きな汽笛が鳴りますよー!との掛け声とともに出発進行!ところが…。

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汽笛の轟音で号泣!

降りる!降りる!の大絶叫だが、後の祭りである。

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気を取り直して。

すぐ横の公園からSLを見守る人々に、手を降るヨシコリ。

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ほんのわずかな時間だけど。

お尻の下から伝わる振動、蒸気の匂い、重量感ある車輪の音。実感として知覚できるその感動は、時を越えてあの「大和路号」に乗っていた家族連れの気持ちにつながったと思う。あぁ、ヨシコリよ。すまぬ。汽笛で泣かせてしまったが、やはり、私自身が最高に楽しんだのだ。

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そこに「在る」ということ。

ヨシコリには常に「食」であれ、何であれ、「本物」に触れて欲しい。この蒸気機関車の存在感は、目の前に立たねば分からぬ。最近の映画のCGのように、一見、美しく見えるものでさえ、同じ映画でも実物で撮影したもの、例えば、今思いつくものとして、あのSL大和路号が走った1986年の映画、「TOP GUN」のF-14トムキャットの空撮シーンに敵わない。

なぜなら、そこに「本物」が在るからだと、あの巨大な車軸、車輪、蒸気上げて走る蒸気機関車に子ども心に圧倒された私は、そう信じている。そして「本物」は記憶としていつまでも、残るのである。

さぁ、ヨリコリよ、機関車トーマスはどうだった?

こ、怖かった。

えっ!本物は、怖かったの!

すまぬ、ヨシコリよ。先日の節分、鬼やらい神事といい、うーん、まだ早いのかなぁ。怖さだけが、いつまでも「記憶」に残りませんようにと願いながら、バレンタインにいただいた古都千年 純米吟醸に続き、黒人気 純米吟醸を飲み干した。

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